介護事業で経費削減を行う際に重要なポイント

レントプロでは昨今、デイサービスやグループホームといった介護事業者様へ経費削減を目的として家賃賃料削減の指導が増えてきています。
介護事業者様にとってコスト削減は重要課題です。その背景については、業界の変遷とともに確認してみましょう。

介護事業ビジネスの現状について

そもそも介護保険法施行される平成12年(2000年)以前においては、介護事業は老人保健法等により定められた行政によるサービスでした。

しかし、家族介護の限界や、高齢者の増加による医療費増加、施設・サービスの供給不足、地域や施設によるサービスの格差等の介護福祉に関する様々なことが社会問題となっていたことを背景に、平成12年4月に介護保険法が施行され、民間による参入が認められました。

そこから介護事業ビジネス市場は高齢化社会の到来が叫ばれる社会情勢において、急拡大を続けてきました。

介護事業社数推移

これらの介護事業は、施設における保険適用のサービス利用料の9割が介護報酬として事業者に給付されるため、堅実な事業として見られがちです。
しかし実際には介護保険制度自体がまだ未成熟であり、3年毎に制度見直しが実施されるほか、介護事業者も人材確保やコンプライアンス問題等、ビジネスとして成立させることは容易ではないようです。

平成27年度には介護報酬を▲2.27%減とする制度見直しがありました。
この見直しにより、サービス内容により減算の違いはあるものの、サービス提供に対する報酬が減少しました。

介護事業者の多くは介護報酬の減少をカバーするために、あらゆるコストを見直しせざるを得ない状況にあります。
もともと介護サービス従事者の人件費水準は低いといわれ、サービス維持のためには従事者の人件費増を含めた処遇改善が必要であるため、人件費削減は厳しい状況です。

介護事業でのコスト削減の実情

医療経営情報研究所「介護施設における諸経費の削減取り組みに関する実態調査」をもとに介護事業者のコスト削減の状況を見ていきましょう。

【調査名】
「介護施設における諸経費の削減取り組みに関する実態調査」
【調査対象】
「介護人材Q&A」の読者および介護施設から一定の方法で抽出した1,600施設
【有効回答数】
回答のあった203施設等を集計。内訳は、介護老人保健施設24.1%(49施設),特別養護老人ホーム52.7%(107施設),病院5.9%(12施設),グループホーム5.9%(12施設),有料老人ホーム5.9%(12施設),その他5.4%(11施設)。

介護経費節減調査集計表

人件費以外の固定費の経費削減については、「蛍光灯や電球の使用本数を制限した」(50.6%)、「職員のエレベーター利用を禁止した」(40.2%)、「LED蛍光灯に交換した」(37.4%)といった職員向けの経費削減がある一方で、「利用者のエアコンの温度を制限した」(33.9%)、「利用者が居室で使用するテレビ等の使用を有料化した」(12.1%)など、利用者居室も経費削減の対象となっていることが伺えます。

もちろん、全体のコスト削減は重要ですが、職員や利用者の環境に影響する手法よりも、提供するサービスに影響しない手段にも目を向けてみては如何でしょうか。

そこで意外と盲点ながら着目すべきは賃料です。多くの介護施設はオーナー様より建物を賃借しており、特に老人ホーム、グループホームでは20~25年という長期的なスパンで賃借しているケースが多く、施設建物の賃料の減額が検討課題といえます。

なおこの統計では、家賃削減を行った介護事業者は4.6%のみとなっています。

「そもそも賃料減額って?」という方はこちらのページをぜひご覧ください。

賃料削減・減額交渉は実際のところどうなのか

介護施設の特有の事情で気をつけるポイント

介護施設の賃料を削減するにあたってレントプロが気をつけているポイントをご紹介します。

1.人間関係の確認

グループホームを契約する際には、賃貸人、建設会社、不動産コンサル、仲介会社、金融機関等、様々な人が関わっています。
誰が窓口となるのか、それぞれの立場はどうなっているのかなど、分かる範囲で確認させていただいております。

2.稼働状況の確認

グループホーム等の場合には各事業所の稼働状況を確認させていただきます。
満室稼働なのか、何室空室となっているのか、いつ頃から空室なのかなどを確認させていただいております。

3.違約金の確認

賃貸人が契約期間に準じて、借入・返済の計画を立てていることが多く、中途解約の場合には相応の違約金が設定されていることが多いため、こちらの点を確認させていただいております。

家賃削減実施した介護施設の声

レントプロで賃料削減を実施させていただいた企業様に感想をいただきました。
グループホーム
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主に静岡県内にてグループホームを運営しております。10拠点程度を運営しておりますが、介護報酬が減額されることを受け、コスト削減を検討していたところ、賃料減額のサービスを知り、インターネットにて問い合わせを行い複数社から見積もりをとりました。

レントプロでは、コンサルティングの担当者から、事業所毎に周辺の賃料相場や、家主さんと話す内容も説明をいただき、安心感を持ちました。ある事業所については様々な要素を鑑みた結果実施しない方がよいというアドバイスまでいただけ、大変納得のいく説明で、こちらにお願いすることに決めました。

コンサルティングを開始した4日後には家主さんと賃料減額の合意に至り、大変驚いたのを覚えています。

翌月分の賃料から減額されたので、削減額も大きく即効性もあり、金額的には大変満足のいく結果でした。大家さんは近くにお住まいで、大家さんとの関係について心配していましたが、その後の関係も良好であり、杞憂に終わりました。
書面の締結も進めていただけたので、大きな手間なく進めることができ、年間賃料は120万円削減され、レントプロへお願いをしてよかったと思っています。

介護事業賃料削減の実績表

介護事業賃料削減の減額推移

無料で現在の家賃診断をしてみる

賃料は人件費に次いで大きな経費であり、売上に関わらず毎月かかってくるものです。
コスト削減に成功すれば、少しでも社員に還元できるかもしれません。あるいは人員を増やすこともできるかもしれません。

しかし、いざ不動産取引のプロである管理会社や不動産会社との交渉が始まってみると、思ったように交渉を進めることができず、賃料の減額に失敗、あるいは希望減額金額よりも大幅に少ない額しか減らしてもらえない結果に終わりやすくなります。

時間と労力を費やして準備・交渉した結果、首尾よく減額できれば御の字ですが、

・減額できるにはできたが、2%だけだった
・減額できるにはできたが、2ヶ月間の期間限定だった
・減額できるにはできたが、不利な条項を盛り込まれてしまった
・逆に賃料の増額要請をされて困っている
・貸主側との関係が悪化して居心地が悪くなってしまった

といったケースも数多く存在します。

まずはお借りしている物件の賃料が適正価格かどうか知ることも、歯科医院を経営する上で大切な視点の1つではないでしょうか。
レントプロでは無料の賃料診断を実施していますので、ぜひご活用をご検討ください。
適正賃料水準や、年間の賃料削減見込みなどについて、問い合わせをいただいてから1-2週間ほどでお伝えしております。

デイサービスの実績はこちらをご覧ください。
グループホームの実績はこちらをご覧ください。

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