居抜き物件のメリット・デメリット

テナント

「居抜き物件」は本当にお得・・・?

最近は以前にも増して「居抜き物件」に対する注目が集まっています。
総合スーパーの閉店ラッシュを好機に、大手ディスカウントストアが居抜き物件を活用し出店攻勢を行っていたり、居抜き物件を活用して出店を進めているカラオケ業界の大手A社など、居抜き物件を利用した成長戦略を取る企業も多く見受けられます。

居抜き物件を活用した出店というと以前は飲食業が圧倒的に多かったのですが、現在はエステ・介護・カラオケ店・歯科医・美容院など多業種にわたって活用されています。

一般的に居抜き物件というと、前のテナントが残した内装・設備什器が使え、出店時のコスト削減ができるお得な物件というイメージがありますが、居抜き物件であるがゆえのメリット・デメリットがあり、出店に際しては本当にメリットがあるのか詳細に検証する必要があります。今回は、居抜き物件のメリット・デメリット、また検討するに当たっての注意点について説明したいと思います。

「居抜き物件」のメリット・デメリット

まず、居抜き物件におけるメリット・デメリットについて、「借主」・「貸主」・「前テナント」それぞれについて整理してみたいと思います。

  メリット デメリット
借主 ・前のテナントが残した内装・設備什器が使用でき、出店時のコストが削減できる。
・改修工事で済むため、出店までの期間が短くて済む。
・顧客を引き継ぐことができれば開店当初から売上が確保しやすい。
・前テナントの内装・設備什器を引き継ぐため、店舗設計デザインに制約がかかる。
・中古の設備を引き継ぐことから、開店早々に故障などのトラブルが発生しやすく、メーカーの保証がされない場合がある。
・改装時に旧設備を撤去し、新たに設備を導入することで思わぬコストと手間が発生する可能性がある。

貸主 ・空室期間のリスクが軽減され、継続した賃料収入が見込める。 ・募集業種が限定されるため、次の借り手がなかなか見つからない可能性がある。
前テナント ・原状回復費用が発生しなくなり、退店時のコストが削減できる。
・引き渡しまでに原状回復工事を行なわなくて済むため、引き渡し直前まで営業ができる。
・内装・設備什器の譲渡代金による収入が期待できる。
・居抜きでの退去を希望するのであれば、解約予告を以前(一般的には6か月以前)より通知する必要がある。

借主・貸主・前テナントについて見てみましたが、それぞれにメリット・デメリットがあり、3者のニーズが上手く合致した場合はメリットのある取引形態と言えますが、それぞれの思惑通りに進まず、後にトラブルに発展するケースもあります。

居抜き物件を賃貸する前に、検証しておくこと

「居抜き物件」での出店を検討されている方は、以下の点につき事前に検証しておく必要があります。

前テナントの退店理由

なぜ前テナントが退店するのかその理由を確認しておく必要があります。退店するからには当然それなりの理由があります。特に売上不振からの退店ということであれば、同業態で出店する場合、同じように売上不振となるケースも想定されますので不動産会社などを通じてヒアリングが必要です。

内装・設備什器の状態確認

内装・設備什器の状態について確認する必要があります。特に設備などは実際使用してみたら期待通りの働きをしないことで新たに設備投資が必要になってしまったということにならないように、使用年数・使用頻度・過去の故障歴などといった細かい点を含め検証しておく必要があります。

契約上の注意点

「居抜き物件」で出店する際の契約上の注意点について、以下の点を事前に確認する必要があります。

瑕疵担保責任

内装・設備什器の譲渡契約(造作譲渡契約や資産譲渡契約といった)における瑕疵担保責任の扱いについて確認する必要があります。
通常の契約であれば譲渡を受けた物件に隠れた欠陥があった場合、買主は売主に対し契約解除や損害賠償を請求しますが、この瑕疵担保責任が免除されている契約内容となっていないか確認が必要です。

譲渡設備範囲

想定していた設備が実際には無かったということにならないよう、目録の作成など書面で対応する必要があります。

原状回復義務

貸主との賃貸借契約上の原状回復義務は、居抜き物件であってもいわいる「スケルトン」と呼ばれる状態を指すケースが一般的です。原状=引き渡しを受けた状態と思っていると退去時に思わぬ費用が発生しますので、契約上の原状回復義務の範囲について確認しておくことが必要です。

おわりに

今回「居抜き物件」のメリット・デメリット、注意点について説明させていただきましたが、通常の出店以上に確認・検証しなければならないことも多く、肝心の賃料が割高となっているケースがあります。中には若干賃料が割高であると認識しつつも、出店時の初期コストが少なくて済むことから、そのまま契約されたといったお話をうかがうことも少なくありません。

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