緊急事態宣言の延長と飲食店への影響
緊急事態宣言の延長
政府は2月2日、11都府県に発令中の緊急事態宣言について、栃木県のみ解除し、10都府県では1カ月間の延長を決定しました。(3月7日まで)
感染者数は全国的に減少傾向にあるものの、医療提供体制が依然として深刻な状況であることがこの決定の大きな理由です。
感染状況が改善すれば期限を待たずに順次解除の方針ですが、先行きは不透明です。(岐阜では早期の解除が見込まれています)
東京都では、新規感染者数が最大2447人に達した1月とは打って変わり、2月に入ってからは1日あたり600人前後を推移していますが、小池都知事は、3月初旬までに1日あたりの新規感染者数を140人以下とすることを目標に掲げています。ただし、目に見える感染者数が急激に減ったのは積極的疫学調査が縮小したからとの意見もあります。
国の宣言延長地域は以下
首都圏:東京・埼玉・千葉・神奈川
関西:大阪・京都・兵庫
東海:愛知・岐阜
九州:福岡
宮城、山梨、三重、愛媛、佐賀、長崎、宮崎、鹿児の各県では延長しないことが決定されましたが、北海道の札幌市内なども含め、独自対策を実施する地域では時短営業や県境を越える移動の自粛などが求められています。
参考:Foodist – 【新型コロナ】緊急事態宣言、10都府県で3月7日まで延長。飲食店への時短要請も継続 (2021/02/03)
飲食店への影響
対象地域を中心に、引き続き飲食店などへの営業時間短縮が呼びかけられています。
今回の延長に伴い、飲食店への1日6万円(対象外地域では1日4万円)の営業短縮協力金の支給は延長されます。
また、飲食店の取引先に支給される一時金の上限額は40万円から60万円に引き上げられることになりました。(個人事業主は20万円から30万円に増額)
なお栃木県でも引き続き時短営業が要請されているものの、1時間長い夜9時までとなりました。協力金は6万円から4万円に引き下げられます。
前回と同じく期間中の全ての日で要請に応じることが支給の条件で、感染防止を徹底するため業種別のガイドラインの順守も合わせて求められます。支給にかかる費用は全額、国からの交付金で賄われます。
なお、観光支援事業「Go To トラベル」の全国一斉停止や、外国人の新規入国を全面的に止める「水際対策」は、8日以降も継続されます。
今回の緊急事態宣言の延長には憤りや諦めの声も多く上がっており、協力金が支払われるとはいえ、十分な支援だと感じているのは小規模店舗のみというのが専らの意見です。
また現時点では時短協力への義務はありませんが、今月13日に改正特措法が施行され、宣言中でなくても時短命令を出せる「まん延防止等重点措置」により命令違反は20万円以下の過料が科せられます。
中規模以上の店舗ともなると固定費も人件費も大きくかかります。緊急事態宣言解除後も外出自粛や時短営業が求められる可能性も高い中、1日6万円の協力金では家賃を払うので精一杯という店舗も多く、先行きに不安を抱える方が多いのが現状です。
賃料削減という選択
いつ終わるかも分からないこの状況において、一時的な給付金のご活用と同時に、継続的なコスト削減も視野に入れてみるのはいかがでしょうか。
多くの飲食店において、人件費と原料費に次いで大きなコストとなっているもの―それは賃料です。
弊社はこれまで全国各地の数多くの飲食店の賃料を削減してきました。
賃料コンサルティングを十数年行っており、飲食店の相場にも精通しています。
継続的な賃料減額を勝ち取るためには、コロナの話だけではなく、物件相場や賃貸人状況も踏まえた対策が求められます。
この状況下、非常に多くのお問い合わせをいただいておりますが、個別に精査・対応させていただいております。
最後に、新型コロナウイルス感染症に罹患された方およびご家族・関係者の皆様には、謹んでお見舞い申し上げますと共に、お亡くなりになられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また医療従事者はじめ感染防止にご尽力されている皆様に、深く感謝申し上げます。