継続賃料を求める手法、利回り法について

今回は不動産の継続賃料を求める手法の一つである利回り法について説明したいと思います。
継続賃料は、賃貸借契約が継続中において、現行の賃料が何かの理由で不相当となった際に、賃貸人・賃借人間で新たに設定される賃料のことです。
今回説明します利回り法は、賃貸人・賃借人の双方により当初に取り決めた賃料と元本価格との比率を利回りとして求め、賃料改定時点での元本価格に適用する方法となります。

では、具体的な算出方法について説明していきます。

まず、「実績純賃料利回り」を以下の式から求めます。
(「現在の賃料」-「賃料決定時の必要諸経費等」)÷「賃料決定時の対象不動産価格」

次に「継続純賃料利回り」を次の式によって求めます。
「実績純賃料利回り」×調整率

最後に、以下の式から賃料を求めます。
「賃料改定時の対象不動産価格」×「継続純賃料利回り」+「賃料改定時の必要諸経費等」

具体的な例でみてみますと、現在の年間賃料600万円、賃料決定時の必要諸経費120万円、賃料決定時の不動産価格1億円、賃料改定時の不動産価格1億2千万円、賃料改定時の必要諸経費130万円、調整率90%と仮定した場合、「実質純賃料利回り」は、4.8%となり、「継続純賃料利回り」は、4.32%となります。最後に求められた継続純賃料利回りを使用して計算すると、

(1億2千万円×4.32%)+130万円=648.4万円が継続年間賃料として求められます。

また、賃料改定時の不動産価格が8千万円、賃料改定時の必要諸経費が100万円の場合は、

(8千万円×4.32%)+100万円=445.6万円が継続年間賃料となります。

継続純賃料利回りを求める際の調整率については、不動産価格の変動率で修正する方法や、各種金融資産の金利水準(国債利回りや短期プライムレートなど)を参考に修正する方法などがあります。今回説明しました利回り法は、過去に決めた賃料を利回り換算することで、各種の利回り水準と比較が容易となるというメリットがありますが、不動産価格の急激な変動時には不動産価格と経費の増減が賃料にフルスライドされるという問題点もあります。

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